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電子基板の実装検査

概要
電子機器に内蔵されるプリント基板では、製品の品質・精度を維持するために、厳しい試験が行われています。
電子基板の検査方法は、主に「実装検査」と「機能検査」に分類することができます。実装検査はプリントパターン上に既定の部品が正確に実装されているかを検査し、機能検査は電気的に定格通りに動作するかを検査します。
現在行われている実装検査には、外観検査による目視検査や画像処理検査、電気的に検査を行うインサーキットテスタやフライングチェッカーなどがあります。近年、電子回路基板は小型化・高密度化が進み、実装検査にはより高度な技術力とスピーディーな検査速度が求められています。
以下は、それぞれの検査による利点と欠点になります。

インサーキットテスタフライングチェッカー
検査時間ピン接触による検査で検査時間が早いピン制御による接触で検査時間が遅い
基板変更フィクスチャーの交換が必要プログラムの変更が必要
ピンボード必要不要
製作時間1週間1日




インサーキットテスタによる実装検査について

ICT インサーキットフィクスチャー

インサーキットテスタでは、部品の定数の違い、コネクタやICのリードのショートチェックなど、目視検査では発見しにくい不良を検査することができます。また、インサーキットテスタで基板の検査を行う場合、被検査基板専用の「フィクスチャー [1]」と呼ばれるピンボードが必要になります。インサーキットテスタの計測部は汎用的に構成され、フィクスチャーのプローブピンから電気的に微弱な電圧と電流で実装部品の動作確認を行います。
※ピンボードは主にアクリル板で製作されます。フィクスチャーには、高い位置精度と繰り返しの安定性能が要求されるため、非常に高度な技術とノウハウが必要になります。

≪インサーキットテスタでの主な検査項目≫
 ●抵抗・コンデンサなどの定数間違いや欠品
 ●IC・コネクタのリード浮き
 ●ショート・オープンチェック
 ●トランジスタやダイオードの動作確認

≪プローブピン≫

ピンボード プローブピン

通常使用するプローブピンには、50・70・100milのものを選定します。ハンダ表面のフラックスを確実に通過し、接触する形状のものを、実装基板・ガーバーデータから検討し、選定します。
耐電圧1000Vです。耐電流は12Aですが、最大35Aまで対応することができます。電圧・電流に合わせてピンベースには最適な材料を選定し、安全な沿面・空間距離を保つように設計します。
以下は、各プローブピンの配置間隔です。

50mil1.27mm
75mil1.70mm
100mil2.54mm

これよりも配置間隔が狭い場合は、ピンブロックを使用します。これにより、0.5mmピッチのQFPのパットに対してもピン当てを行うことができます。

 ピンブロック
       ピンブロック