ガイドワイヤー伝達特性測定機 PT-8800Gは、従来測定が難しいとされていたマイクロガイドワイヤーやカテーテルの最先端部位のトルク特性や、入出力の角度伝達特性を測定することが出来る装置です。
汎用機PT-8800を応用し、弊社独自の全姿勢エアーベアリングを採用することで、微小特性を測定することが可能です。また、本装置の応用により、ガイドワイヤーやカテーテル、PTCAの操作性を評価でき、従来難しかった操作感を、グラフとデータにより数値化することが出来ます。
PT-8800G+トルクセンサ+PC
装置構成
装置外観 |
構成図 |
特徴
●先端の微小トルクをロスなく測定
先端側測定センサ内に内蔵された全姿勢エアーベアリングにより、試料に対する機械的ロスを最小にすることで、1mNm以下の微小特性を測定することが出来ます。測定分解能は0.01mNmです。
先端側センサ(エアーベアリング内蔵) |
●手元の回転制御を自在に設定し測定
高精度モータ制御により、ガイドワイヤーやカテーテルの手元の動きを忠実に再現。正逆回転で、手元と先端の伝達角度精度を測定します。
●マニュアルで簡単に負荷測定
マニュアル操作画面で、測定開始位置や回転角度を設定できます。
パラメータは100種類まで設定・保存が可能です。複数の測定条件を簡単に呼び出し、実行することが出来ます。
●リアルタイムに測定グラフを表示
測定中のデータをリアルタイムにPC上にグラフ表示します。また、指定ポイントのデータ判定が可能です。
先端トルク測定例 手元側を回転させたときの先端トルクの測定 |
角度伝達測定例 手元側を回転させたときの先端側角度の測定 |
●測定データのCSV保存
測定したデータの全サンプリングデータをCSVファイル形式で保存することが可能です。保存データは本ソフトでロードすることが出来ます。また、Excelでもご活用いただけます。保存データを重ね合わせて表示することが可能で、測定結果を一目で比較することが出来ます。
仕様
トルク総合精度 | トルク ±1%/フルスケール |
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位置決め角度 | ±0.1度 |
測定項目 | トルク 回転数 角度 |
パソコン | PC/AT互換機 |
動作環境 | Windows |
使用電源 | AC100V ±10% 50/60Hz |
ガイドワイヤー非接触型伝達特性測定機
ガイドワイヤー伝達特性測定機PT-8800Gの先端側センサを非接触型回転センサに変更し、ガイドワイヤーの片側をフリーにすることで、実際の使用環境に近い状態での試験が可能です。
本装置は、ガイドワイヤーの一端をチャックし、事前に設定された速度・角度で時計方向又は反時計方向に回転させる手元側センサと、ガイドワイヤーの反対側に伝達された角度を計測する先端側センサにより構成されています。手元側センサには、ガイドワイヤーをチャックするためのドリルチャック又はピンバイスが取り付けられています。ACサーボモータ、回転型トルクセンサで構成されており、サーボモータによりセンサ軸が自己回転し、負荷トルクを測定します。また、角度制御を装備し、正確な位置決めトルク測定が可能です。先端側センサには、伝達角度測定用の非接触型回転センサが設けられています。
装置外観 |
先端側センサ |
手元側センサ |
機器周辺部品
●チャック
ガイドワイヤーとセンサを接続するための部品です。
手元側 | ||||||
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外形 | ||||||
ワイヤー径(mm) | 0.1~0.6 | 0.4~0.9 | 0.6~1.2 | 1.2~1.8 | 1.8~2.4 | 2.4~4.0 |
材質 | 金属 | 樹脂 |
先端側 | ||||||
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外形 | ||||||
ワイヤー径(mm) | 0.1~0.6 | 0.4~0.9 | 0.6~1.2 | 1.2~1.8 | 1.8~2.4 | 2.4~4.0 |
材質 | 金属 | 樹脂 |
●測定テンプレート
機械的特性測定のための模擬的な血管モデルです。
参照元 | ASTM F 2394-07 図x2.2~x2.3 | ASTM F 2394-07 図x2.4 |
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用途 | マイクロカテーテル用 | ガイドワイヤー用 |
外形 | ||
寸法 | 420mm(横)×240mm(縦) | 190mm(横)×144mm(縦) |
●測定架台
測定テンプレートやセンサーを固定するための架台です。
横型 | ||
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小型 | 大型 | |
外形 | ||
寸法 | 630mm(横)×410mm(縦)×270mm(高) | 本体:936mm(横)×486mm(縦)×327mm(高) 突起含む:1240mm(横)×724mm(縦)×327mm(高) |
縦型 | |
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外形 | |
寸法 | 936mm(横)×520mm(縦)×995mm(高) |
応用例
①ガイドワイヤーのトルク伝達性比較
ワイヤーの手元側を回転させ、先端部に伝わるトルクを測定します。手元側角度に対応して、先端部に伝わるトルクをグラフ化します。
手元側角度が300度以上で急速にトルクが伝達 |
手元側角度が300度以上で滑らかにトルクが伝達 |
②ガイドワイヤーの先端破断特性測定
ワイヤー先端部をチャックで固定して手元側を回転させ、先端が破断するまでの手元側、先端側のトルクを測定し、最大トルクとトルク波形を収集します。
≪一定荷重タイプ:荷重は常に一定≫
≪ロードセルタイプ:ワイヤーが縮むため荷重が増える≫